北師の歴史▽旧武道館の移設・復元

 昭和4年建設の入母屋造の旧武道場も,母校の移転に伴って取り壊しの運命となったが,この貴重な建物保存のために,昭和63年3月「北師武道場を救う会(会長能勢寿雄)」が結成されるなど,多くの先輩会員が立ち上がった。各方面へそれぞれに働きかけが成されたが,昭和63年8月にこの保存運動は北師同窓会一本で行うことが決まった。以後活動も本格化して,教育大学,道教委への働きかけとともに,昭和63年10月には田中会長はじめ関係者による知事への陳情が行われた。その結果旧武道場の北海道開拓の村への復元,保存が了承された。ただし解体並びに材料の搬入は同窓会が行うこととなった。


 解体工事費約810万円,復元図面作成費約440万円,計約1,250万円は,柔道,相撲,剣道の旧部員を中心に,会員からの募金で賄われた。以来毎年度の復元工事着工陳情は,平成7年度の復元工事設計図費の予算化で陽の目を見,平成8年度復元工事,9年度内部展示等工事によって完成した。工事費は1億数千万円,道開拓の村の北大恵迪寮の隣接地に威容を誇っている。